台北は今が一年で一番良い季節の一つでしょう。台北市北部の北投を回ると楽しいです。
MRT淡水線で北投で、支線に乗り換えて一駅目が新北投駅です。改札をでると目の前が北投公園です(噴水が有名なのですが、現在改修中です) その左側にある中山路を緩やかな上り坂を2-3分歩くと、左側に凱達格欄文化館があります。まずはここからスタート。
その後、北投公園の中の図書館へ。同時に、同公園のなかにある、温泉博物館も見学しましょう。ここで北投温泉の歴史、湯元の場所などいろいろと勉強できます。
つぎに、公園を挟んで中山路と反対にある光明路を上り、世界でも珍しい北投石から発する青硫の温泉で有名な、新秀閣とそのちょっと先の、瀧の湯、熱海温泉を回ります。
熱海の前にある趣のある屋根付きの橋を渡ります。また中山路にでるわけですが。中山路から地熱谷に続く路地が直ぐ見えます。お土産屋さんや、温泉が並んでいます。路地に並行する小さな川は、地熱谷から流れ出る温泉水で湯気が立っています。このあたりのお湯も青硫です。
凱達格欄文化館
こちらが、台湾の原住民の文化歴史を紹介している博物館、イベントホールです。適度に冷えた冷房がとても心地よく、いろいろな展示物を見ながら暑さをしのぐといいうのも良いかもしれません。
北投図書館
まるで、リゾートホテルのようなたたずまい。だれでも入館できます。台湾図書以外にも英語や日本語の雑誌や新聞などもあります。
中ではインターネットに接続されたパソコンを利用することもできます。
バルコニーでリゾート気分をちょっとだけ味わいながら読書するなど、時間を優雅に過ごせます。
温泉博物館
北投の温泉のことならなんでもわかる博物館です。作りも日本時代の建築を模倣しています。
この近辺の温泉の歴史、湯元のこと、北投石のことなど、温泉好きのひとには欠かせない情報がここには溢れていますよ。
新秀閣
このホテルの温泉は、北投でも大変めずらしく、青硫と白硫の二種類が楽しめる設備を持っています。
岩風呂の大風呂はひとつしかなく、混んでいなければ女性でも何人かまとまると女風呂専用にしてくれるようです。
個人風呂が10個くらいあり、そこは、贅沢にも掛け流しの青硫と白硫をそれぞれ利用できます。
青硫が、北投石の発するラジウム温泉のことです。色はやや緑がかった透明色です。白硫は硫黄成分の白濁した色の温泉のことです。
瀧の湯
昭和初期の銭湯って、こんな感じなのかなという風情の、温泉です。宿泊設備はありませんが、番台があって、左が男湯、右が女湯というわけです。
日本の植民地時代は、天狗庵とよばれていました。ここには皇太子殿下が訪問したとの石碑があります。昭和天皇が皇太子の時のことでしょう。
橋を渡って地熱谷
瀧の湯を過ぎて、光明路をさらに登ると、右側に大きな熱海温泉があります。ここはこの辺りでは昔から大きなホテルとして有名でした。現在は中国の団体ツアーや、台湾南部からの修学旅行などの団体で賑わっています。
光明路から中山路に抜けるためには、光明路の脇に流れている川を渡らないと行けません。熱海温泉の向いに屋根があり、また脇にベンチのある橋が熱海飯店の前にあります。これは以前の太鼓橋のような橋が、あまりにも古くなり危険なので、その横に新しい橋を新設したものです。
風呂上がりのひとときを過ごしたりする人々や、夕涼みをするカップルなどがときどき、このベンチに座っています。
ここの川も温泉が流れ込んでいるので、いつも硫黄の匂いがプンプンです。この川を眺めながら、風呂上がりのひとときを過ごすのもゆったりした気分を味わえていいものです。
地熱谷
地熱谷は北投の湯元のひとつです。公園は現在改修中で10月31日までかかるそうです。それまでは入場することができません。
入り口にはお土産屋さん、喫茶店などと、温泉設備がいくつかございます。このあたりの温泉は、ラジウムがたっぷりの青硫泉で、日本の秋田県の玉川温泉と同一の湯の種類とのことです。最も北投石が日本の科学者の岡本博士によって発見されたのは、1907年ですから、こちらのほうが本家ということになります。
湯の質はPH2という強酸性ですから、慣れないと肌や、目などの粘膜がひりひりするかも知れません。でもその効果は抜群ですよ。肌が赤ちゃんの肌のようにつるつるになります。癌の進行も食い止める効果があると言われています。北投石のラジウム温泉は、世界でも、ここ北投、南米チリ、日本秋田県の玉川温泉と三カ所のみだそうです。
北投で半日過ごすのなら、温泉で1時間程度使い、温泉博物館か凱達格欄文化中心で1-2時間過ごし、湯冷ましで公園などでゆっくりするとちょうどいい時間の過ごし方かも知れません。